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空の遊戯館

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Birthday for Tichiel Juspian

Birthday for Tichiel Juspian



※最低でもCP7までプレイしていないと、話の内容が掴みにくい・またはネタバレの可能性があるので注意して下さい。
























…最初は、驚いて何の事なのかわからなかった。





だから、どう反応すればいいか迷ったし、素直に喜べなかった。





「「「誕生日おめでとう、ティチエル」」」


私が部屋のドアを開けると同時に、皆がそう言って出迎えてくれた。
皆が私の誕生日を祝ってくれるなんて思ってもいなかったし、私自身も今日――9月1日が自分の誕生日であることを忘れていた。


「ほら、今日の主役が何をぼうっとしているんだ?早く席に着きなよ」
「ミラお姉さん…」


皆が私の誕生日を知っているということにも驚いた。
……確か、ミラお姉さんには一度だけ話したことがあったけど、覚えててくれたのかな。


「年に一度のお祝いの日なんだから、もっと喜んでいいと思うよ?僕なんて、自分の誕生日じゃないのにさっきからずっとまるで自分のことみたいに嬉しいんだ!」
「ルシアン、お前はもう少し落ち着いたらどうなんだ。あくまでメインはティチエルなんだから、ティチエルを祝ってやらないと」
「うん、そうだね。ボリス。ちゃんとそうするよ」
「…ルシアンさん、ボリスさん…」


いつもの皆が、私を気遣ってきれているのだろうか。
でも、私は何故かそれにすぐに応じることはできなかった。


「俺はこんな手間と金のかかることをいちいちやるのは嫌だったんだがな、他の奴らがどうしてもやると言っていたから仕方なく協力したんだ。」
「いちいちそんなこと言わなくてもいいじゃないか、マキシミン。それに、僕たちの中で最初にこのティチエルの誕生日の準備に気が付いたのは君だろ?」
「そんなことをいちいち今言い合わなくたっていいだろ、二人とも。」
「そう、今日はあくまでティチエルのために来ているのだから」
「みなさん……」


久しく感じることの無かった、暖かい出迎え。
でも、それに対して応じない自分がもどかしい。
こういう時は、どうすればいいの?


「お、おい、どうしていきなり泣き出すんだ?」
「わからない…悲しくなんかないのに…嬉しいはずなのに…どうしてか、喜べないんです……」


気が付いたら、私の双方の瞳からとめどなく涙が流れ出ていた。
皆が祝ってくれているのに、私が泣いてちゃいけない。
そう思っても、止まることなく涙は次から次へと流れ出てくる。
嬉しいはずなのに。素直になれないのは、どうして?


「……バカバカしい。俺らは何のためにわざわざここに来たんだ?」
「おいマキシミン、その言い方はないだろう!」
「そうだろ?せっかく祝いに来てるのに、当の本人がこんな状態だしな。それに、今どうせ泣きたいのを押さえ込もうとしてるんだろ?そんなことする必要性がどこにある。泣きたいならとっとと泣いちまえ。そのほうが速く気がすっきりするだろうが。時間が勿体無い」
「……。」
「このごろあんたもあんまり元気なかったしさ、色々と思いつめてたんだろ?そいつの言い方は悪いけど、一度思いっきり吐き出してもいいんじゃないか?」



――ミラお姉さん…。……泣いて、いいの…?



「もちろんだよ!それくらいなら、僕もボリスも気にしないさ!でしょ?ボリス」
「…あぁ。」



――みんな……



もう、一度流れ出したものは止まらない。
堰を切ったように大粒の涙がこぼれ落ちるのと同時に、私の中から色々な思いが一気に出てきたことがわかった。


「――っうわあああああぁぁぁんっ!!」


















皆の前で思いっきり泣いてみて、初めてわかった。
自分が、自分で思っていた以上に思いつめていたということ。
リンお姉さんのこと、パパとママのこと、私の持つ最高の幸運のこと。

そして、私らしくない振る舞いをして、みんなに心配させてしまっていたということ。


「…もう落ち着いた?ティチエル」
「…はい、もう大丈夫です。ミラお姉さん。みなさんも、心配させてしまってすみませんでしたっ!」
「全く、本当だ。どれだけ時間が無駄になったと思ってる?」
「いいよ、僕たちもこれくらい気にしないから。マキシミンはそんなこと言ってるけど、口が悪いのはいつものことだし」
「それじゃあ、ティチエルも元気になった所でもう一度改めてやろうよ!ティチエルの誕生日祝い!」
「……はい!」


…もう、大丈夫。
私一人で抱え込まなくても、こんなに私のことを想ってくれる大切な仲間がいるから。
そして、私も皆と一緒に楽しい時を過ごしたいから。

だからもう、泣かない。
今度こそ、最高の笑顔で、皆を迎えられる。


「――みなさんありがとうございます、ティチエルはとっても嬉しいですっ!!」







Happy Birthday Tichiel!!


















<あとがき>

ティチエルの誕生日9月1日に間に合わなかったぁぁぁーorz
テチはメインでもサブでも使ってるし、思い入れは全キャラ中一番だよ!
少し遅れたけど、誕生日おめでとうティチエル!




以下、このSSに対する自己感想。

なんともgdgdですねぇorz
殆どのキャラが、台詞だけじゃ判別つかないし。キャラ掴めてなくてすみませぬ。

TWで小説書いたのはこれが初めてなんですが、前半とかは大急ぎでほぼムリヤリに書き始めたのでかなりおかしくなっちゃってるかもしれませぬ。
もっと精進したいものだー。

どこかおかしい所があったら、優しくご指摘頼みます。
修正しますのでー。


ちなみに私はCp8までしかクリアしてないので、おおよそはそれに合わせて書かれています。
ネタバレ的なものは極力避けましたが、そこまでCPを進めてない人にはわかりにくいかもしれません。

あと、実はこれ続きが書けそうなので書きたかったりします。
もしかしたら続くかも。
マキシがやたらでしゃばってるのは仕様です。マキシはテチの次に好きだし(関係無



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